いしのまき観光大使・中西哲生さんを頼まれてないけどご紹介する会

はじめにお伝えしますと、このイベントは代表・日野の個人的な思い、勝手な責任感により、開催させていただくものです。

石巻の方々に、私の「兄」をぜひご紹介したい、せねばならないという気持ちなのです。

説明するまでもないかもしれませんが、スポーツジャーナリストの中西哲生さんは、明快かつ明晰な語り口で知られるサッカー解説者であり、日曜日の朝のテレビ番組においては業界の重鎮たちを前に爽やかでクリティカルな発言をするコメンテーターでもあります。長らく朝のラジオ番組のパーソナリティーを務めてもいたので、あの声に馴染みがあるという人も多いでしょう。そして、それらのメディア出演とは別に、長友佑都選手、久保健英選手らのパーソナルコーチもしていらっしゃいます。もちろん元Jリーガーですが、現役時代よりも引退後の方が存在感が増している珍しい人、ということもできます。

中西哲生（なかにし・てつお）

1969年9月8日、愛知県名古屋市生まれ。同志社大学経済学部卒業。現役時代は名古屋グランパス、川崎フロンターレでプレー。名古屋では1996年天皇杯優勝、川崎では1999年キャプテンとしてJ2優勝、J1昇格に貢献し、2000年に引退。

現在は川崎フロンターレクラブ特命大使、出雲観光大使、いしのまき観光大使などを務める。
著書には『魂の叫び』、『ベンゲル・ノート』（幻冬舎）、『日本代表がW杯で優勝する日』（朝日新書）、『サッカー世界標準のキックスキル』（マイナビ出版）などがある。

TBS『サンデーモーニング』、テレビ朝日『Get Sports』でコメンテーターを務める。またTOKYO FMで毎週金曜日15:00〜16:59『TOKYO TEPPAN FRIDAY』のメインパーソナリティを務める。

現在は永里優季選手(シカゴ・レットスターズ)、久保建英選手(レアル・ソシエダ)、中井卓大選手(レアルマドリード下部組織)、斉藤光毅選手(スパルタ・ロッテルダム)など、パーソナルコーチとして現役プロサッカー選手を指導している。

日野が中西さんに出会ったのは今から25年ほど前。中西さんは川崎フロンターレのキャプテンで、日野は東京の出版社で駆け出しの編集者。彼のブログをベースにした書籍を担当することで始まった関係は、現役引退後に一層密になり、計４冊の本を作らせて頂く間に、仕事の範囲を大きく超えたものへと変わっていきました。洋服をたくさんもらったり、美味しいお店を紹介してもらったり、そしてお酒を飲みながら生き方について熱くご指導いただいたり、と思い出は本当に尽きません。師匠という呼び方もできなくはないのですが、中西さんの生粋の兄貴的なお人柄もあって、やはり「兄」という感じなのです。

2013年に日野が出版社を辞めてからはお会いする頻度が少し下がり、19年に石巻に会社を作ってからは、ちょっと不義理をしてしまっているなという状況だったのですが、ご縁というのは本当に有り難いもので、ある日、新聞をめくっていた私はこんな記事を見つけるのです。

「中西哲生さん、いしのまき観光大使に就任」

中西さんが震災後、毎年のようにラジオの仕事で来石していたことは聞いていましたし、ツール・ド・東北にもずっと参加していらっしゃるから、その流れでのことだとはわかりました。しかしながら、「兄」が突然、我がまちの観光大使になるというのは驚きです。

そして驚きの中で二つのことを思いました。

一つは中西さんに「観光大使」として大活躍してもらおうということ。いろんなことをやってくださいとお願いしよう。もちろん、それが石巻にも中西さんにもハッピーであるということを探して。

もう一つは、中西哲生さんという人の魅力を石巻のみなさんへお伝えしたいということ。彼の危なっかしいまで思い切りの良さ、際限のないサービス精神、暑苦しいほどの兄貴気質、そしてそれらをギリギリのところで調和させているクレバーさ。こういう人には石巻はもとより、日本中を探してもそう出会えるものではないと日野は思っています。こんな人が観光大使になってくれたなんて、このまちはラッキーなのです。

ということで、これからいろんなことをご一緒していけたらと思っているのですが、そのプロジェクトの第一弾として、石巻のみなさんに中西さんの素敵さを生っぽくご紹介するトークイベントを開催させていただきます。中西さんにも誰にも頼まれていませんけれども。

お話ししたいエピソードは山ほどあるのですが、昔話はほどほどにして、彼の人生哲学みたいなものが伝わるにはどんな質問をするべきか、当日の進行役として緊張しながらも楽しみにしています。

そしてご本人や参加者のみなさんとともに、いしのまき観光大使がこんなことをしたら楽しそうというお話もできたらいいなと考えております。

どうぞご参加ください。

口笛書店代表日野淳